
自分のスタイルや感性を確立した、25歳を中心とするキャリア女性をコアターゲットにした都市型SC”アーバンスタイリッシュモール”として、「京阪モール」は20〜30代の若い女性たちから熱い支持を集めてきた。2002年にメールマガジンの配信を開始している。eメール会員は着実に増加し、2009年までの間に最高1500名のお客様が会員として購読していたという。しかし、テクノロジーのめざましい発展とともにメールの本文に画像やカラー文字などの装飾を施すことができ表現力が格段に高まったHTML形式のメールマガジンが一般的になる一方、「京阪モール」ではシステム上テキスト形式のメールマガジンしか発信できなかった。時代の変化に対応するべく、一旦これまでのeメール会員に退会いただいた後で、外部ASPシステムに移行させた上で、2009年9月よりeメール会員の募集を再開している。
ところで、 「京阪モール」ではこれまでも数々の特徴的なお客様参加型のイベントを実施してきた。 例えば、アッパーなレストランを借り切ってのディナーショーや、ホテルバンケットでの浴衣パーティーはより多くの女性に愛されるSCとして生まれ変わるために、大規模なリニューアルを実施している。
2010年4月から”40周年アニバーサリーイヤー”を迎えるにあたり、eメール会員限定のプレゼント企画として、「女子力UPサロン」を開催している。(全12回、参加費無料)。”女子力”とは、女性のメイク、ファッション、センスに対するモチベーション、レベルなどを指す。参加して体験していただくことで、女性としての魅力を一層磨き上げることができる体験講座だ。
「京阪モール」のホームページでは、参加者たちによる体験談を交えて、各回のイベントレポートが紹介されている。それを見ると、参加者たちが肩肘張らずに、楽しみながら女子力に磨きをかけている様子を伺いとることができる。それを証明するように「女子力UPサロン」の人気もうなぎのぼりで、少人数の定員に対して毎回300人前後の応募があるということだ。さらに、「女子力UPサロン」はeメール会員数アップにも大きく寄与した。先に紹介した新システムに移行してまだ1年ほどではあるが、20〜30代の女性を中心に会員数は4700人と旧システム運用時から大きく伸びたことからも、これが裏付けられるだろう。
「京阪モール」では従来、関西圏で発行されている雑誌「SAVVY」(京阪神エルマガジン社発行)上で年に5回ほどタイアップ広告を実施し、近畿地方在住の読者に向けてファッションや雑貨、グルメなどの情報を提供していた。今年度は広域でのPRとしてテレビCMを実施(3月・6月・10月の年3回)するほか、これまでのタイアップ企画でノウハウを蓄積してきたこともあり、来館したお客様に向けた媒体として自社制作の情報誌「ココロスイッチ」(年9回発行)・「グルメッチ」(年6回発行)の発行を開始した。
「ココロスイッチ」では、巻末に掲載されている「おしゃれコンシェルジュ」が人気企画となっているという。これは、eメール会員に誌上モデルになっていただき、実際に「京阪モール」内の3店舗を巡って買い物を楽しんでもらい、選んだ商品を誌面で紹介する企画(京阪モールが購入し、そのまま誌上モデルに持ち帰りいただく)。毎号1名だけ紹介される誌上モデルの募集には毎回100人前後の応募があり、非常に好評だということだ。
開業40周年を機に繰り広げられるさまざま新しい取り組みを梃子に、リピーター層の拡大を図る「京阪モール」。若い女性たちのニーズをつかみ、心を虜にし、リピーターを獲得するための積極的な施策に注目が集まる。
(社)日本ショッピングセンター協会発行「SC JAPAN TODAY 10月号より」転載